中学生小説

思い付きで書いていきます。構想練ったりしていないのでコロコロ書き換えます。ご了承下さい。コメントでアドバイスくれたら嬉しいです。

ネカトイア 第2章 不幸

それから1ヶ月間は普通に大学に行き、前よりバイトに入るようになり、たまに彼女とデートをしたり、平凡な日々を過ごしていたが、再び二人に呼び出された。
僕は前回払えなかった七万円を持っていった。
そして二人に会うと、

「久しぶり」
「早速で悪いけど、お金」

そう言われ、私は七万円を渡した。

「じゃあこれでおれらのは終わりって事で」

おれらのは?僕は耳を疑った。

「後は先輩への金だけど」

それはこの前払ったはずだ。
二人は続けてこう言う。

「お前、五十万で済んだと思ってんの?」
「おれらあの後も先輩に言われ続けてて、会うたびに金取られてこの一ヶ月でもう、八十万近くいってるんだよね」
「どーしてくれんの?」

返す言葉が見つからなかった。

「もちろん払うよな?」

僕は再びいじめられていた記憶がフラッシュバックした。この二人には逆らえない。声を聞くだけで怖くなり、

「払います、でもあと貯金が五十万円しかないので、残りは分割でもいいですか?」

と言ったが、

「なめてんの?」
消費者金融で借りて来いよ」
「借り方教えてやるよ」

そのまま僕はATMに連れて行かれ五十万円をおろし渡した後、消費者金融に連れて行かれた。消費者金融では二人の言った事をそのまま言うと、約三十分で審査に通った。そのままお金を引き出し渡し、再び二人は消えていった。
そこから定期的に呼び出されては同じような事を言われ、消費者金融を周らされお金を引き出し渡した。
次第に借りられる所がなくなって行くと、二人は消えていった。
こうして私の借金は膨らみに膨らみ毎月の支払い額はとんでもない額になっていた。
こんな事誰にも相談できない。

次第に大学にも行かなくなって、バイトを複数掛け持ちして借金を返済する日々を送っていた。
しかし、それだけでは利息を返すのがやっとで元金が全く減らない。
そして僕は親に、

「勉強についていけないから、大学を辞める」

と嘘をつき大学を辞めた。母は泣いていた。

「なんでお前はいつもそうなんだ」

父親には殴られた。

「お前が自分の子供とは思いたくない」

僕は心の中で申し訳ないと思いながら、家を出た。
彼女の家に泊めて貰おうと思ったが、彼女には連絡がつかなかった。そういえばしばらく会ってなかったな、元気にしているのかな、そんな事を考えながら最後に『別れよう、幸せになって下さい』と連絡を残した。
僕は全てを失った。

それから一人夜の街を歩いていると、すぐにキャバクラのボーイの求人が目に止まった。寮付きと書いてある。
夜の仕事などしたことがないが、今の僕はそんな事は言っていられない。
すぐに店に行き働きたいと言うと、今日から働かしてくれるとの事だった。寮にも案内され、すぐに働き始めた。
そこから夜はキャバクラのボーイ、昼間も現場で働き始めた。
寝る時間などなかった。
現場では、毎日親方に怒鳴られ、夜になるとキャバ嬢や他のボーイから陰湿ないじめを受け、精神的にも肉体的にも辛かった。
それだけ働いて稼いだお金も全て借金で消えて行く。
こんな毎日はもう耐えられない。
世の中の全てが憎かった。何のために生きているのか分からなかった。

それからしばらくしてとうとう12月の真冬に現場で働いている最中に体に限界が来て倒れてしまった、私は三日ほど寝込んでしまった。
現場の仕事はくびになった。

「もう死ぬ、耐えられない」

僕からは自然とその言葉が出ていた。
死のうと思うと色々な思い出が脳に浮かんだ。
小学校の入学式前日に制服姿を見せた時の母の笑顔。
仕事で疲れているのに朝までゲームに付き合ってくれた父親。
母ちゃんと父ちゃん元気かな。
あの子は元気かなあ、大学で人生初めて出来た彼女だったんだけどな。
思い出に浸っていると自然と涙が溢れ出てきた。

そういえば今日はクリスマスなんだ。
ってことは明日は僕の誕生日か。
誕生日に死のも悪くないな。
今までよく頑張ったよと、自分に言い聞かせた。
最後に家のない僕を寮に住ましてくれて、働かしてくれたキャバクラのオーナーに休んでしまった事を謝りに行こう。
そう思い、

僕はすぐに夜の街へ足を運んだ。