中学生小説

思い付きで書いていきます。構想練ったりしていないのでコロコロ書き換えます。ご了承下さい。コメントでアドバイスくれたら嬉しいです。

ネカトイア 第1章 終わり

俺の名前は【らい】、今では誰もが羨む有名人。
あの大企業の社長で女優の彼女と最高級タワーマンションの最上階で暮らしている誰もが羨む幸せ者の成功者。

クリスマスの夜、俺はライラックの香りの香水を身に付け夜の街へと足を運んだ。


~5年前~


「成人式かあ」

そう呟く僕の名前は【ひろ】。
成人式にはあまり乗り気ではなかった。
現在では通信制の高校から必死に三年間勉強して一流大学へと合格でき、大学では友達も美人な彼女もでき幸せな日々を送っているが、小学校、中学校時代はいじめられていて不登校児だったからだ。
もちろん小学校、中学校の同窓会の招待状すら僕の所には届かなかった。
しかし、家族に祝われてスーツ姿を写真に撮ってもらい、優しい笑顔でいってらっしゃいと言われると、流石に行かざるを得ない。
同い年の彼女にも行きたくないと言っていたが、
「一生に一度なんだから行きなよ」と何度も行くように言われた。
そんな僕の会場へ向かう足取りは重かった。
周りを見渡すとみんな友達と一緒に行っていて、一人で歩いているのが恥ずかしくなった。

「やっぱり来なかったら良かったなあ」

私は自然とそう呟いてしまった。
そこへ後ろから突然。

「よ~、ひろだよな?」
「あれ?ひろ?久しぶりじゃん」

そう言って声をかけて来たのはなんとも派手な袴姿、派手な髪型に加え名前の書いた扇子を持った二人組だった。
私はこの二人をよく知っている。忘れるハズもない小学校、中学校時代のいじめの主犯格だ。僕は苦笑いしながら答えた。

「ひ、久しぶり」

すると二人は

「元気してた?」
「お前最近なにしてるの?」

早くどこかに行ってくれないかなと思いながら僕は

「大学に通ってるよ」

と答えた。

「そーなんだ、すごいな」
「お前意外に賢かったもんな」
「おれらは大学なんて行ける訳ないしな」
「俺はやればできる子だけどな」
「どの口が言ってるんだよ」

僕は再び苦笑いしかできながった。

「それにしてもひろ、あんときはごめんな」
「ほんとにごめん」

以外だった。小中学校、会うたびに僕をサンドバッグにしていた二人からそんな言葉がでると思わなかった。
二人も大人になったんだな、僕も大人にならないとなと思い、

「全然平気だよ」

と言った。そこから二人と他愛もない話をして成人式会場へ向かった。一人の時とは違って、周りからの視線も変わった気がして、懐かしい子達も声をかけてきたりして僕は少し嬉しかった。

そして会場に着くと同じ学校の子達で固まって話していた。
二人はすぐに皆の元へ行き、注目の的だった。
やはり僕はそこには入れないんだなと思っていると、

「おい、ひろ、早く来いよ」
「写真撮ろーぜ」

二人はそう言って僕を呼んでくれた。そこから僕も和に入り、皆と他愛もない話をして、そんな時間が楽しくて、僕は来て良かったなと思った。二人のお陰だなと。
そして時間が立ち一人の女の子が来た。周りは皆、彼女の事を見ていた。それもそのはず小中学校の時のマドンナ、成長した姿はそれはそれは綺麗だった。僕もこの子の事が好きだった。
ぼーっと見とれていると、こっちに近寄ってきて皆が注目してる中こう言った。

「ひろ、あの時はごめんね」

周りは不思議がっている。

「どーしたの?」
「なにかしたの?」

すると彼女は、

「中学の時ひろに告白されたけど降っちゃったんだよね~」

周りは、

「あーあれね」

と、皆笑いだした。
僕は恥ずかしかった。それに校舎裏に呼び出して告白したことを皆知っていたみたいだ。
僕はすぐにでもその場を離れたかった。

そして成人式もお開きな雰囲気になってきた時、
いじめの主犯格の二人が来て

「ひろは成人式の二次会は来るの?」

そう聞いて来たが、

「そんなのあるの?」

としらばっくれた。ない訳がない。どこの学校でも成人式の二次会があるのは当たり前だ。

「誰だよ、ひろに教えてないやつ」
「19時に駅来いよ、一緒に行こうぜ」

僕は正直嬉しかった。
親に成人式に行く前に

「成人式の二次会であまり飲み過ぎないようにね」

二次会に参加して当たり前だと思われていたから、夜はどうやって時間を潰そうか考えていたくらいだ。
だから私は嬉しかった。

そして19時になり、駅に行くと二人は昼間とは違ってスーツ姿で待っていた。

「じゃあ行こうぜ」

そう言われ、僕は二人に連れられ成人式の二次会場に向かった。二次会は楽しく、その後に三次会と本当に楽しかった。

その後皆が四次会に向かう時、二人が言い出した。

「俺たち抜けようぜ」
「先輩のBARで安く飲めるからそっち行こうぜ」
「今可愛い子も何人かいるみたいだし」

こうして、僕は二人に着いていき、そのBARに入っていった。
そこでは女の子が3人いてその子達と6人で始めはゲームして楽しく飲んでいた。
次第に僕はゲームに負ける回数が多く一人だけすごく飲まされ、気分が悪くなってきた。そこからの記憶はない。

そして朝起きると道で寝ていた。財布を見るとお金は全てなくなっていた。二人に連絡してみると、

「俺達は知らない」
「会計は俺達二人で立て替えたから、今度会った時払って」

そう返ってきた。その時は飲み過ぎた自分が悪かったと思った。その後も二人から連絡が、

「昨日の事覚えてる?」

当然覚えていない。

「お前やばかったぞ」
「今度会ったときに話がある」

そう言われた。
そうして二人に呼び出され会うと、人目のつかない所へ連れて行かれ、

「とりあえず、BARの会計が二十万だったから大体一人七万だから払って」

と言われ、

「ごめん、今持ってない」

と言うと、

「じゃあ後で降ろしに行くとして」
「もう一個話があるんだけど…」

僕は嫌な予感がした。二人は続けて言う、

「お前あの時酔っ払ってグラス割ったり、床に嘔吐したりで」
「あの先輩から五十万請求されてるんだよね」

僕の嫌な予感は当たった、僕は一気に顔が青ざめ、いじめられていた記憶がフラッシュバックした。二人はそんな事お構い無しに続けて言う、

「とりあえず貯金いくらある?」
「五十七万円払える?」

僕は大学に入ってからアルバイトをしてお金を貯めていた事もあってなんとか払える額ではあった。そして二人に連れられるままATMへ行ったが、ATMでは五十万円までしか下ろせなかった。

「残りはまた、今度でいいわ」
「とりあえず、この五十万預かっとく」
「またな」

そう言って二人は消えていった。私は1日に大金を失ってしまった。その損失感は大きかった。


しかしそれだけでは終わらなかった。